私はこれまで、全く無名ながらも確実に成果を上げてきた自信がある。
その理由として、WEB集客を強みに、いくつかのニッチな市場を全国区にしてきたからだ。
ここで3つ事例を紹介しよう。
私がプロデュースした会社2社と自分の会社だ。
- 甘酒
甘酒評論家と組んで甘酒の評判サイトを制作した。かなりマニアックな内容を分かりやすく解説したこと、甘酒評論家が千種類を超える日本全国の甘酒を飲んできたことにより、じわじわと話題になった。それによってテレビや雑誌で特集を組まれるようになった。
甘酒というキーワードで地位を確立することで発酵食品全般にアプローチでき、甘酒を作っているカフェなどとのコラボ商品販売や宣伝広告費が入ってくるなど、幅広く展開した。
- クラゲ
クラゲの専門家と組んでクラゲの専門サイトを制作した。クラゲを家で飼う方法を紹介したり、実際に江の島でクラゲ採集などをするイベントを開催した。
このイベントは毎回満員になるほどの人気講座だった。
また、これが良かったのか、テレビでも取り上げられるようになった。
クラゲは、ニッチな市場のように感じるかもしれないが、実は全世界で6000億円の市場があるといわれている。クラゲの市場ではかなり有名な専門サイトになったことで、今後の広がりは無限である。
- カビ取り
カビ取りの会社を創業し、現在関連サイトを含めて10サイトほど運営している。この中の1つのサイトは、年間200万PVを達成し、年間20000件ほどの問合せがある。
そこから工事に繋がるのが1000件以上あり、工事と関連商品の販売を合わせると売り上げは3億円程度だ。
ちなみに直近一週間(2022年5月21日~2022年6月21日)のアクセス数(ページビュー)は16万PV程度で、問合せ獲得件数は1708件。


他にもテレビや雑誌等にも取材が多数来ており、アクセス数も年々30%程度ずつ増加している。それに比例して問い合わせも増えている。

以上のように、マニアックだけど確実に需要のある市場で私は成果を上げてきた。
そんな私は今回、地方の潰れかけた会社を事業承継し、ウェブ集客によって再生を図ろうとしている。メインの集客装置をリグジット経由にしようと思うので、今後このサイトがどのように集客して再生していくのか見ていって欲しい。
前置きが長くなってしまったが、ここからはWEB集客を狙う際に私が行っていることを紹介していく。
以下の手順は、様々なところで学び、実践し、オリジナルを加えたものになっている。これまで、100以上のサイトを作ってきたが、この方法を取り入れてから、失敗したことがない。より深く解説するために、リグジットで現在行っていることや具体例などを交えて解説していく。
失敗を最小限に抑えることができ、効果も抜群なので是非チャレンジしてみて欲しい。
1.事業の柱を決める
これから起業しようと思っている方、現在事業をされている方などそれぞれ環境は異なると思うが、まずは事業の柱を一本決めるところから始めていくのがいいだろう。
ホームページを名刺代わりに使うだけなら、何を入れても問題ない。だが、集客したいなら絶対に1本に絞るべきだ。
例えば、不動産屋で、建設・害虫駆除・ハウスクリーニングなどをしている会社が結構ある。
どの仕事も注文が欲しいから、どれも前面に押し出したいという気持ちは分かる。
しかしサイトを作る際にこれを全て入れてしまうと、サイトが非常に見にくくなる。更に強みも薄れてしまい、濃い顧客が集まらなくなってしまう。
まずは何を一番メインにしたいのかをはっきりさせて、関係のない事業はあまり表には出さない。その方が中小企業の場合は圧倒的に結果が出やすい。
今回事業承継した先も様々な事業をやっていたが、現在はWEB制作で中小零細企業の社長を幸せにすることに絞り、この1つだけを打ち出すようにしている。
2.ワクワク・ドキドキを大切にする
意外とこれが大前提にないと上手くいかない。
最初のうちはアクセス数や問い合わせが増えず、“評価されていない”と感じるだろう。
しかし、サイトが評価されるためには、記事などの定期的な更新が必要だ。
辛い時や面倒くさいと思ってしまう時は、ついサイトの更新が滞ることがある。
だが、評価される前にサイトの更新が止まると、いつまで経っても評価されず、どんどん他のサイトに埋もれていってしまう。そしてそのまま誰にも気づかれないサイトになるだろう。
日々定期的に更新することは、簡単なようで難しい。しかし、非常に重要な要素だ。
その為にもサイトの更新を習慣化してほしい。
私も経験あるが、習慣化していないとサイトの存在すら忘れて、目の前の仕事に追われてしまう。
だからこそワクワク・ドキドキを大切にして、何があっても評価されるまでは更新をやめないようにしてもらいたい。
それが難しいなら、当社のサービスのように、プロのライターが丁寧に書いた記事を定期的に更新するように依頼してもいいだろう。
昔よりも評価されるまでに時間が掛かる傾向にあるため、とにかく根気よく続けることが大事だ。
ちなみに、今回事業承継をしたときに、このリグジットを開設して、何を更新していくべきか私は非常に迷った。
企業再生は精神的に辛いものでもあるし、新規のサイトを立ち上げて軌道に乗るのは手間が掛かる。ワクワク・ドキドキが無いと、一瞬で放置する自信があったので、真剣に考えた。
事業承継先は唯一の資産として5000平米の土地がある。そして、その土地の中には90年前に建てられた倉庫や建物、伸び放題の竹林もある。
この土地の活用方法を考えたが、ただ普通に使うのではつまらない。
そこで、若い起業家が集まる群馬県で、一番おしゃれで活気のあるエリアをこの土地に作ることができたら、自分自身ワクワクできるのではないかと思った。
建物のリノベーションを全て自分の手で行い、その過程を公開していく。
そして自分で作ったエリアをコワーキングスペースとして貸出し、群馬県の若手起業家やフリーランスを集め、新しいプロジェクトを一緒にやっていけるようにする。
この過程もすべてリグジットで配信出来たら面白いと思い、このように更新をしている。
また、様々なフリーランスや若手起業家が集まれば、新しいプロジェクトが生まれ、当社のスキルと合わさってシナジーが期待できるだろう。他にも当社が取ってきたWEB制作の仕事を任せられる可能性もあり、発展性があるのではないかと考えている。
3.斬新であり尖っていること
斬新であり尖っていることは、中小企業においては非常に重要である。
例えばパン屋の場合、「うちのパンは全て美味しいので、是非来てください」というよりも、「カレーパンの専門店ですので、是非来てください」と言ったほうが圧倒的に響く。
ただ、あまりにもニッチなところで尖りすぎると、ニーズが無さすぎて集客ができなかったりするのでバランスは大切だ。
私なりのポイントとしては、〇〇の専門店とした際には必ずマーケット調査をしている。
一番簡単な方法は、グーグルで検索することだ。
さっきのパン屋だったら、
メロンパンなら747万件ヒット
食パンなら3570万件ヒット
カレーパンなら1億800万件ヒット
つまり、需要が多いのはメロンパンよりも圧倒的にカレーパンである。
専門店でいくなら、私はカレーパンにするだろう。
ちなみにもし食パンが1番検索数が多かったとしても、食パンでいくことはない。
何故なら食パンはすでにフランチャイズ展開が行われていて、供給過多になっているからだ。今更食パン専門店をオープンしたとこで、全く斬新さがない。
最近はカレーパンのフランチャイズがオープンしているが、1年ぐらい前ならかなり斬新な切り口だったと思う。
このようにある程度需要があるもので、斬新で尖っているものを見つけることが大事だ。
そうなると、私が事業買収先で行っていることはあまり斬新ではないと感じるかもしれない。
先ほど説明したIT企業やコワーキングスペースなどはありきたりだろう。
しかし、DIYでコワーキングスペースを作ること、潰れかけの会社を買って企業再生の過程を全て見せることはあまりないはずだ。その辺りに斬新さがあり、面白いのではないかと思っている。
また、群馬県はIT企業が東京・神奈川に比べると圧倒的に少ないし、コワーキングスペースもほとんどない。むしろ事業承継先企業がある群馬県伊勢崎市は今のところ一つもない。人口は20万人いて、近隣の前橋市や太田市も合わせれば、全く需要がないというわけではないはずだ。
中小企業の受け皿としてちょうどいいぐらいの規模間だったため、現時時点では面白いと思いながら進めている。
※新規事業は方向転換が毎日のように行われているため、将来どうなるかは分からないが…。
4.マーケティング調査
4-1.市場規模調査
ワクワクする事業の柱が決まったら、いよいよマーケティング調査をする。

ニーズの調査は、グーグルの検索数を調べたり、市場調査会社のレポートを購入したりするのも一つの手である。ちなみに私は、矢野経済研究所や東京商工リサーチなどもよく使っている。

小規模企業で、ニッチな市場で更にニッチを攻めるのでなければあまり気にする必要もないかもしれない。しかし、年商十億円以上の企業を目指すのであれば、しっかりと調査するべきだ。
4-2.キーワード調査
WEBで圧倒的な成果を残すには、このキーワード調査が重要である。
「2.ワクワク・ドキドキを大切にする」で記事などを定期的に更新する必要があると説明した。しかし、関係ないことをただ更新していても意味はない。
自分の会社の顧客になりえそうな人が、サイトに辿り着くようなキーワードを使って記事を書かないといけない。
流れとしては以下のようになる。
- メインのキーワードを考える
- メインのキーワードからサジェストを調べる
- キーワードの検索数を調べる
ただ説明しても分かりにくいと思うので、先ほどのようにパン屋を例に具体的に説明する。
- メインのキーワードを考える
まずはひたすらパンに関係するキーワードを抜き出す。自分で考えたり、インターネットで検索したり、パンの本を見たり、様々な方法で考えてほしい。
キーワード例:パン、パン屋、食パン、メロンパン、カレーパン、チョココロネetc…
このように関係するキーワードをとにかく出しまくる。
- メインのキーワードからサジェストを調べる

ラッコキーワードというサイトで、①で考えたキーワードで入力する。そうすると関連するキーワードを出してくれる。
例えば「カレーパン」で検索すると「カレーパン レシピ 本格」「カレーパン専門店」「カレーパングランプリ 金賞」など800件ほど出てくる。この時に「カレーパンマン」など実際のカレーパンと関係ない用語が出てくることがあるが、この時点で除いていい。
また、もっと細かく知りたいなら、ここで出てきたキーワードのサジェストを調べることで、更に細かいキーワードも知ることができる。
- キーワードの検索数を調べる

キーワードプランナーというグーグルのサービスで、②で出てきたキーワードを調べると、この1年で検索された件数がわかる。
それをエクセル等で一覧にまとめる。

この作業を終えた時には、世の中の人たちがどんなキーワードで検索して、どこにニーズがあるのかが分かるようになっているだろう。
5.上質な記事を書く
記事の内容によって、今後のサイトのアクセス数が大きく左右される。
まず記事のテーマだが、「4-2.キーワード調査」で抽出したキーワードを元にして考えていく。普通なら、検索数の多いキーワードに関連する記事を書きたくなるはずだ。
しかし検索数の多いキーワードは、関連するサイトがたくさんあることが多く、上位に掲載されることは難しいだろう。これではどんなに良い記事を書いても、人の目に触れることはほとんどない。
非常に面倒だが、抽出したキーワードを実際にグーグルで検索してみると、どういう記事が上位に上がってくるかわかる。
もし上位に出てくるサイトが個人ブログだったり、yahoo知恵袋などしかないなら、良い記事を書けば上位になれるかもしれない。そうすれば記事がたくさんの人の目に触れやすくなる。検索数があまり多くなかったとしても、こういう上位を狙えるキーワードを狙って記事を書くのがお勧めだ。
そして記事を書く時に意識してほしいのが、たくさんの人に向けて書くのではなく、たった1人に向けて書くこと。不特定多数の人に向けたものは内容が薄くてありきたりになりやすいが、誰かに向けた記事は濃くて心に響きやすい。
また、細かく人物設定すると、その人が潜在的に求めているものが見えてくる。
例えば「無添加 パン」と調べている人なら、「小学生の子供がいる主婦で、子供に体に良い物を食べさせたいと思っているのかもしれない。もしかしたら今食べている無添加のパンに不満があるのではないか」などと人物像を勝手に作り上げることができる。
そうすると「美味しい無添加のパンが知りたい」「カビにくい無添加のパンが知りたい」など想像している人物の潜在ニーズまで突き詰めた記事を書くことができる。それにより記事を読んだ人の満足度を向上させ、他の記事との差別化が図れる。
そして記事のタイトルは、シンプルすぎてはいけない。検索して様々なサイトが表示されている時に、つい開きたくなるようなインパクトが必要だ。例えば「無添加のパンの紹介」よりも「パン職人厳選!本当に美味しい無添加パン5選」のタイトルの方が読みたいと思うのではないだろうか。
また、内容を書く時は最初に結論を書くようにするのも大切だ。
記事の最初が「無添加とは、特定の物質が使用されていないもので…」から入ってしまうと、冗長に感じて、途中で離脱してしまう可能性がある。せっかくキャッチーなタイトルで人の心を掴んだのに、読んでもらえなかったから勿体ない。
そうならない為にも「自分が選んだパンはこの5つです」と紹介して、そこから理由を書いていった方が興味を持って読み進めてもらえる。
このように工夫して記事を書き続ければ、徐々に検索された時に上位に表示されるようになる。そうすればアクセス数が増えて、集客に繋がる。
成果が表れるのに時間が掛かるため挫折しそうになるかもしれないが、上質な記事を定期的に更新できるように頑張ってほしい。
参考までに私が書いた記事を紹介する。【参考ページはコチラ】
6.まとめ
中小零細企業やベンチャー企業が成果を残すには、ほぼ間違いなくWEBの力が重要になる。もちろんSNSでの集客というのもあるが、尖った濃い顧客を集めるには、WEBサイトからの集客の方が相性がいいだろう。
私の印象だと、飲食や物販はSNSとの相性が良い。また、中小零細企業でも求人の募集で上手くいっているところはある。実際弊社のSNSでも求人募集した際に30名ほどの問合せがあった。
だが、それでも私はWEBの集客を強く勧める。何故ならWEB集客だと、一度アップすれば数年間に渡って集客し続けてくれるメリットがあるからだ。SNSは動きが早い分、どうしても一時的なものになりやすい。
企業だと忙しい時期と暇な時期がある。忙しい時期にSNSのアップをやめてしまうと、アクセス数の影響をもろに受けるが、上質な記事は一度上げてしまえばその影響を一切受けない。
中小零細企業の社長が幸せな経営を目指すために、WEB集客は優先すべきことの一つだ。根気がいることだが、成功させなければならない戦略だと思って是非チャレンジしてみて欲しい。
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